日本財団 図書館


 

107-1.gif

 

2・180図 極板群

 

 

?電漕
電漕は、エボナイト又は合成樹脂で造られた容器で、12V用は6つの部屋に分かれ、それぞれに極板群が収められ、コネクターによって直列に接続されている。
蓋には電解液を注入したり、比重計用のスポイトや温度計を入れたりするための液口があり、ここから電解液が漏れたり、ほこりが入ったりしないように合成樹脂の液口栓が取り付けられている。なおこの栓の中央又は、側部に小さな穴があけられており、バッテリの内部で発生するガスを放出するようにしている。
?電解液
電解液は、精製氷又は蒸留水に硫酸を混合して、希硫酸としたものを用いる。
電解液の比重は、完全充電時、(液温20℃の時)1.260〜1.280の間で使用され、寒冷地では1.280に近い高めの比重のものが使用されている
(ロ)機能
?放電
充電されたバッテリーに、電気回路を接続して電気エネルギーを取り出すことを放電といい、放電すると、電解液中の硫酸分は極板の二酸化鉛及び海綿状鉛と化学反応を起こし、硫酸鉛と水を生成する。
従って放電を続けると、電解液の比重は放電量に比例して低下するので、比重を測ることによって放電量を知ることが出来る。完全充電時の比重が1.260(20℃)のバッテリーについて比重と放電量の関係を示すと2・181図のようになる。
?充電
充電は、放電とは逆に、バッテリーに電流を供給する作用で、充電することにより、放電によって硫酸鉛に変わった極板から硫酸が分離し、電解液の比重は元に戻る。
極板の作用物質も、陽極板は二酸化鉛に、陰極板は海綿状鉛に戻り、再び放電する事が出来るようになる。充電中の端子電圧は、2・182図に示すように、充

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION